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敷地:

  敷地は横浜市中区麦田町. 横浜の中心街から車で十分程度. 都市計画道路に面した角地である.

かつてその名のとおり麦畑が広がっていたというこの地区には段丘が島のように点在している.

現在宅地開発が進み住宅が頂上まで犇めき合っていて判りにくいが,

高台に登ると起伏に富んだこの土地の特性を容易に掴むことができる.

道路は段丘の間を縫うように延び, 町がそれに寄り添うように広がっている.

段丘に阻まれて港は見えないが, 海辺の街に独特の明るさが感じられる.

  クライアントは麦田町に開業してから80年余りになる薬局のオーナー.

老朽化が進んだ平屋の薬局を取り壊し, 新たに建築する.

条件は従来とおりに路面を薬局とし, 上階に共同住宅とテナントスペースを設けること.

そして北側に隣接するクライアント邸への影響を極力抑えることであった.

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課題:

  敷地の真北に接するクライアント邸は木造2階建, コートヤードを囲む南向きの「コ」の字形.

必要な用途と床面積を計画地に建ぺい率いっぱいのまま積み上げると4層になることが想定される.

しかし,これではコートヤードには光も風も入らない.

光と風を最大限確保し, 環境変化を出来る限り抑えつつより魅力的なものにするにはどうすればよいのか.

高さ制限は20m. 真北は30°程度振れている.

  周辺地域の状況もふまえ, 事業として成立する住宅のタイプ, 戸数, 設備, 想定される居住者等が慎重に検討された.

事業計画のリサーチ結果は2〜3人が居住する画一的ではない, 個性的な共同住宅を求めるものであった.

建設コストのアップが懸念されたが, 将来に渉る事業としてより採算性が見込まれ,

かつクライアントの希望とも合致する多様な住戸が混在する共同住宅の模索が始まった.

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全体ボリュームの検討:

  クライアント邸の環境を損なうことなく成立する建物であることが第一の前提である.

手始めにスタイロフォームをランダムに切り刻んで, ボリュームを分離, 振り分け, 再構築する作業を繰り返してみた.

まず, クライアント邸への日射を遮るボリュームが最初に切り取られる.

それを最上階の住宅に割り当てみる.

高さはなお, 制限範囲内に納められているので, 3層となった住居階を持ち上げて下のテナント階と切り離す.

共用スペースでありかつクライアント邸へ通気を促すバッファー階が発生する. 以上が全体の構成である.

あたかも光と風によって彫り刻まれたファルムであることを素直に伝えたかったので,

素材は極力シンプルなものとした.

内部構成は周辺の地形と呼応するように欠き取られたり, 押し上げられたりしながらお互いの空間が絡み合っている.

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構造:

text 準備中

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D:FUJII,Nobuaki + OGATA,Shiro